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本位牌の「位」「霊位」はつける?宗派別の正解と意味|お位牌Maker

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この記事の執筆・監修:奥本 一輝(お位牌Maker® 編集責任者)

全国の坐禅会を紹介する「坐禅会マップ」を運営。麗光堂による数多くの仏壇・仏具修復の現場経験をもとに、位牌・戒名・仏事の情報を編集・監修しています。

「白木位牌には戒名の末尾に『霊位』と書かれているのに、本位牌では『位』も『霊位』も書かないと聞いた。なぜ?」「真言宗だけ『位』をつけるって本当?」――位牌を作る際に多くの方が迷うのが、戒名の末尾につく「」「霊位」をどう扱うかです。本記事では、置字(下文字)の意味、白木位牌と本位牌で変わる理由、宗派別の取り扱いを整理し、注文時に迷わないようにご案内します。

【結論】本位牌は「位」のみ、または何もつけないのが一般的

四十九日法要までの白木位牌には、戒名の末尾に「霊位」と書かれていることが多いですが(俗名で作られた白木位牌の場合は「〇〇〇〇之霊位」と表記されるのが一般的です)、本位牌に作り変える際には「霊」を外して「位」のみ、もしくは何もつけない形で作るのが全国的な慣習です。

例外は次の3点です。

  • 真言宗:本位牌でも戒名末尾に「位」をつけるのが基本
  • 浄土真宗:そもそも位牌を用いず法名軸・過去帳を使うため、「位」「霊位」の議論の対象外(位牌を希望される場合も「位」「霊位」は付けない)
  • 戒名がなく俗名で作る場合:「之霊位」と入れて作るのが一般的

判断に迷うときは、ご先祖様の位牌や菩提寺さまの慣習に合わせるのが最も安全です。


そもそも「位」「霊位」とは何か?置字(下文字)の意味

戒名の末尾につく「位」や「霊位」は、置字(おきじ)または下文字(しもじ)と呼ばれる文字です。元々は生前の社会的な地位を示すものとして使われ、身分制度の名残でもありました。

「霊位」は、亡くなってから四十九日までのご故人が霊としてこの世に存在し、白木位牌を依代(よりしろ)として宿っている状態を表します。一方の「位」は、四十九日法要を経て仏弟子(仏様)となった後、本位牌に宿る状態を示すものです。

なお、白木位牌に書かれる「霊位」の前に「」が入るかどうかは、戒名の有無で異なります。戒名のある白木位牌は戒名の末尾に直接「霊位」とのみ書かれます(例:○○院○○○○居士霊位)。一方、戒名がなく俗名のみで作られた白木位牌では、お名前の後に「之霊位」と記し、戒名相当の役割を持たせる慣例です(例:山田太郎之霊位)。

戒名の構成と「位」の位置

仏式の正式な戒名は、以下のような構成になっています。

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構成要素 役割
梵字 宗派のご本尊を表す ア(大日如来/真言宗)など
院号・院殿号 寺院や社会への貢献度を示す敬称 ○○院/○○院殿
道号 仏道に入った人物像を表す二文字 ○○
戒名(法号) 本来の戒名にあたる二文字 ○○
位号 男女・年齢・信仰度の称号 居士/大姉/信士/信女 など
置字(下文字) 本記事のテーマ。霊位/位/無し 霊位/位

注意:戒名の末尾につく「居士・大姉・信士・信女」は位号で、置字の「位」とは別物です。「位号」は戒名の一部、「置字(位)」はその後に添える補助的な文字、と理解するとわかりやすくなります。


白木位牌と本位牌で表記が変わる理由

仏教の考え方では、亡くなった方の魂は四十九日法要を境に成仏し、霊から仏弟子(仏様)に変わるとされます。これに合わせて位牌の役割と表記も次のように変化します。

期間 使う位牌 置字 考え方
逝去〜四十九日 白木位牌(仮位牌) 霊位(俗名の場合は「之霊位」) 霊が依代(白木位牌)に宿る期間
四十九日法要〜以降 本位牌(塗位牌・唐木位牌など) もしくは 無し 仏弟子となり位牌に魂が宿る

つまり「」の字は四十九日までの状態を示すものなので、本位牌に切り替える際には外す、というのが基本ルールです。


宗派別「位」「霊位」の取り扱い一覧

宗派ごとに置字の扱いが異なるため、以下の一覧で目安を確認してください。なお同じ宗派でも地域・寺院・代々の慣習で例外が多くあるため、最終確認は菩提寺さまへの問い合わせが安心です。

宗派 本位牌の置字 補足
真言宗 「位」をつける 梵字「ア(大日如来)」を冠に置くのも特徴
天台宗 「位」をつける/無し 寺院ごとに方針が分かれる
浄土宗 つけないことが多い 「位」「霊位」を入れない地域が多数
浄土真宗 ―(位牌そのものを用いない) 法名軸・過去帳を使うのが原則。位牌を希望される場合も「位/霊位」は不要、釋号で終止
曹洞宗 無し or「位」 禅宗系。地域差あり
臨済宗 無し or「位」 同じく禅宗系
日蓮宗 「位」をつける/無し 「妙法」で始まる法号が特徴
無宗教・俗名 「之霊位」をつける 戒名がない場合の慣例。省略する例も増加

※「位」「霊位」を入れる/入れないの最終判断はお寺・地域・既存のご先祖位牌の表記に従うのが原則です。「無し」が標準の宗派でも、菩提寺さまの指導で「位」をつける例があります。


戒名がない場合(俗名・無宗教)の書き方

近年、無宗教葬や家族葬で戒名を授からないケースも増えています。その場合、本位牌は俗名(生前のお名前)で作成するのが一般的です。

俗名で位牌を作る際の置字の扱いには2つの選択肢があります。

  1. 「之霊位」をつける:戒名と同じ役割を持たせる伝統的な書き方。例:山田太郎之霊位
  2. 何もつけない:シンプルにお名前のみ。近年増えている表記。例:山田太郎

どちらが正解ということはありませんが、ご先祖様のお位牌に揃えるか、家族間で相談して決めるのがおすすめです。


迷ったときの3ステップ判断法

  1. 菩提寺に確認する:戒名を授けてくださったお寺さまが最も確実な判断基準です。
  2. ご先祖様の位牌に合わせる:仏壇に既存のお位牌がある場合、表記スタイルを揃えると統一感が出ます。
  3. 白木位牌の表記に従わない:白木の「霊位」をそのまま本位牌に転記しないようご注意ください(一般的に「霊」は外します)。

お位牌Makerでの注文時の入力例

お位牌Makerでは、レイアウト確認画面で文字配置を実際にプレビューできますので、注文前に「位」「霊位」の有無を視覚的に確認できます。

パターン 入力例 該当ケース
「位」をつける 梵字+○○院○○○○居士 真言宗ほか、菩提寺の指示がある場合
何もつけない ○○院○○○○居士 浄土宗ほか、置字を入れない宗派・寺院
俗名で「之霊位」 山田太郎之霊位 戒名なし・無宗教葬
俗名でシンプル 山田太郎 置字を省略する近年の表記

白木位牌の写真をご注文時に添付いただければ、当店で表記を確認のうえご相談を承ります。


よくある質問

Q. 白木位牌に「霊位」と書かれていますが、本位牌でも「霊位」のまま作っていいですか?

A. 一般的には、本位牌に切り替える際は「霊」を外して「位」のみ、もしくは何もつけずに作ります。白木位牌の表記をそのまま転記する必要はありません。ただし、菩提寺さまから「霊位のままで」と指示があった場合はそれに従ってください。

Q. 「位号(居士・信士など)」と「位」は同じものですか?

A. いいえ、別物です。位号は戒名の一部として男女・年齢・信仰度を示す称号、「位」は位号の後ろに添える置字(下文字)です。両方が揃って戒名末尾になります。

Q. ご先祖様の位牌には「霊位」と書かれています。新しく作る位牌も同じにすべきですか?

A. ご先祖様の表記に合わせるのが基本ですが、菩提寺さまの方針が変わっている可能性もあるため、一度ご確認をおすすめします。古い表記を尊重しつつ統一感を保つ家庭が多いです。

Q. 真言宗以外でも「位」をつけて作っていいですか?

A. お寺さまや地域の慣習によっては、真言宗以外の宗派でも「位」をつける場合があります。「位」「霊位」の扱いに地域差があるのは事実なので、菩提寺さまの判断に従えば問題ありません。

Q. 浄土真宗ですが、家族の希望で位牌を作りたい場合はどうすれば?

A. 浄土真宗では本来、位牌ではなく法名軸や過去帳を用います。位牌を作られる場合も「位」「霊位」は付けず、法名末尾の釋号(釋・釋尼)で終止するのが慣例です。詳細は本願寺派・大谷派などの所属寺へご相談ください。


まとめ

  • 本位牌では「霊位」のを外し、「」のみまたは何もつけないのが全国的な原則
  • 真言宗は「位」をつける/浄土真宗はそもそも位牌を用いない/その他は地域・寺院による
  • 戒名がない場合は俗名+「之霊位」、または俗名のみで作るのが一般的
  • 位号(居士・信士)と置字(位)は別物。両方が揃って戒名末尾になる
  • 最終的にはご先祖様の位牌や菩提寺さまの慣習に合わせるのが安全

お位牌Makerでは、レイアウトプレビュー機能で「位」「霊位」の有無を確認しながらご注文いただけます。ご不明な点があれば、ご注文時の備考欄にお書きいただくか、白木位牌の写真を添付してご相談ください。

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