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位牌についてのあれこれ

位牌・戒名の読み方|居士・大居士・信士・形状名まで完全解説

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この記事の執筆・監修:奥本 一輝(お位牌Maker® 編集責任者)

全国の坐禅会を紹介する「坐禅会マップ」を運営。麗光堂による数多くの仏壇・仏具修復の現場経験をもとに、位牌・戒名・仏事の情報を編集・監修しています。

位牌は「いはい」と読みます。仏壇に祀る木札のことで、故人の戒名や法名を記す大切な仏具です。しかし「位牌の読み方」と検索される方の関心は実に多様で、位牌そのものの読み方、形状名(春日・勝美など)、戒名の難しい漢字(居士・大居士・信士・嬰児など)の読み方と、用途は様々です。

本記事では、累計2万基以上の本位牌を制作・お預かりし、仏壇修復業者として日々戒名を読み解いてきたお位牌Maker®が、3つの「読み方」を一気に解説します。

この記事でわかること

  • 「位牌」「お位牌」「御位牌」の正しい読み方と意味の違い
  • 戒名・法名の漢字の読み方一覧(居士・大居士・信士・大姉・嬰女など)
  • 位牌の形状名15種類の読み方(春日・勝美・葵角切・猫丸・呂門・千倉ほか)
  • 繰り出し位牌(回出位牌)・各素材の読み方
  • 位牌の数え方(一基・一柱・一座)と仏事用語の読み方

そもそも「位牌」は何と読む?意味と由来

位牌は 「いはい」 と読みます。「位(い)」は地位・霊位を、「牌(はい)」は木札・札を意味し、合わせて「霊位を記した木札」となります。「お位牌」と丁寧に呼ぶ場合は 「おいはい」、「御位牌」と書く場合も同じく「おいはい」と読むのが一般的です。

位牌は中国の儒教文化に由来し、鎌倉時代に禅宗を通じて日本へ伝来したとされます。故人の魂が宿る依代(よりしろ)として、四十九日法要を境に白木位牌から本位牌へ切り替えてお祀りするのが日本の伝統的な作法です。詳しくは「本位牌とは|種類・選び方」をご参照ください。

戒名・法名の漢字の読み方一覧

位牌には、宗派ごとに定められた「戒名(かいみょう)」または「法名(ほうみょう)」が記されます。戒名には「位号(いごう)」と呼ばれる位を表す文字が付きますが、これらの漢字は普段見慣れないものが多く「読み方が分からない」というご相談を毎月数十件いただきます。

仏壇修復の現場で実際に拝見してきた、戒名でよく使われる位号・敬称の読み方を表でまとめます。

大人用の位号(成人男女)

漢字 読み方 対象 意味・位
居士 こじ 男性 在家のまま仏道修行した男性。一般的に高位
大居士 だいこじ 男性 居士よりさらに上位。お寺への貢献度が高い場合
大姉 だいし 女性 居士に相当する女性の位
清大姉 せいだいし 女性 大姉よりも上位
信士 しんじ/しんし 男性 仏教に帰依した男性。最も一般的な位号
信女 しんにょ 女性 信士に相当する女性
居士位 こじい 男性 居士に「位」を付した古い表記
禅定門 ぜんじょうもん 男性 禅宗(曹洞宗・臨済宗)で用いる
禅定尼 ぜんじょうに 女性 禅定門の女性版

子ども用の位号

幼少期に亡くなられた方の戒名には、年齢に応じた専用の位号が用いられます。「嬰」「孩」「童」など、現代では珍しい漢字が多いセクションです。

漢字 読み方 対象年齢 性別
嬰子・嬰児 えいじ 3歳未満 男児
嬰女 えいにょ 3歳未満 女児
孩子 がいし 3〜5歳 男児
孩女 がいにょ 3〜5歳 女児
童子 どうじ 6〜14歳 男児
童女 どうにょ/どうじょ 6〜14歳 女児
水子 みずこ 死産・新生児 男女

浄土真宗の法名「釋(釋尼)」の読み方

浄土真宗では「戒名」ではなく「法名(ほうみょう)」を用います。法名の前には必ず以下の文字が冠せられます。

  • (しゃく)── 男性の法名に付く。お釈迦様の弟子であることを表す
  • 釋尼(しゃくに)── 女性の法名に付く

「釋」は「釈」の旧字体で、浄土真宗の法名では伝統的に旧字体が使われます。詳しくは「浄土真宗の位牌・法名軸」で解説しています。

位牌に書かれる「位号以外」の読み方

  • 之霊位(のれいい)── 位牌の表面に書かれる「○○之霊位」の末尾
  • (い)── 位牌の文字末尾に付く(浄土真宗を除く)
  • 霊位(れいい)── 「霊」と「位」を合わせた、より丁寧な敬称
  • 俗名(ぞくみょう/ぞくめい)── 生前のお名前
  • 享年(きょうねん)── 数え年で表す享年齢
  • 行年(ぎょうねん)── 満年齢で表す行年齢

位号や霊位の意味については「位牌の「位」「霊位」とは?付ける場合と付けない場合」もご参照ください。

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位牌の形状名の読み方(塗位牌)

塗位牌(漆塗りの伝統的な位牌)には、屋根や台座のデザインによって 15以上の形状 があり、それぞれに固有の名前があります。お位牌Maker®で取り扱う代表的な形状の読み方をご紹介します。

形状名 読み方 特徴
春日 かすが 最もシンプルな基本形。コストパフォーマンス◎
蓮華付春日 れんげつきかすが 春日型に蓮華の装飾を加えた仕様
勝美 かつみ 屋根に装飾を施した上位グレード。最も人気
葵角切 あおいかくぎり 葵の葉を象った角の落とし加工
上等猫丸 じょうとうねこまる 猫の背中のような曲線が特徴
切高欄 きりこうらん 高欄(手すり状の装飾)が一部切られた形
二重呂門 にじゅうろもん 屋根が二重の重厚な形。寺院仕様に近い
面紛極上千倉 めんぷんごくじょうちくら 最高級の装飾仕様
吹蓮華極上千倉 ふきれんげごくじょうちくら 蓮華装飾の最高級グレード
面紛京中台 めんぷんきょうちゅうだい 京都仕様の中台付き
三方金京中台 さんぽうきんきょうちゅうだい 三方に金箔を施した上等仕様
面金京中台 めんきんきょうちゅうだい 面取り部分に金箔仕上げ
三方金千倉 さんぽうきんちくら 千倉型に三方金装飾
面金千倉 めんきんちくら 千倉型に面金仕上げ
櫛形五十座 くしがたごじゅうざ 屋根が櫛のような波形
櫛形出高欄 くしがたでこうらん 高欄が前面に張り出した形

これらの形状はすべてお位牌Maker®の全147商品の価格表でご確認いただけます。塗位牌27種・唐木位牌14種・モダン位牌98種・会津位牌8種を実価格で比較できます。

唐木位牌・モダン位牌の素材の読み方

唐木位牌は銘木の素材名がそのまま形状名になっているケースが多いです。素材の読み方も覚えておくと便利です。

  • 紫檀(したん)── 紫がかった重厚な木目。インドや東南アジア産の高級木材
  • 黒檀(こくたん)── 黒く緻密な木目。最高級唐木

詳しくは本位牌の種類と選び方をご参照ください。モダン位牌の素材についてはモダン位牌の人気10シリーズでデザイン別に紹介しています。

繰り出し位牌(回出位牌)の読み方と意味

「繰り出し位牌」と「回出位牌」は同じものを指し、いずれも 「くりだしいはい」 と読みます。複数のご先祖さまを1つの位牌の中にまとめてお祀りするための位牌で、内部に8〜20枚の札板を収納できます。

三十三回忌や五十回忌の弔い上げの際、個別の本位牌から繰り出し位牌へ切り替える慣習があります。詳しくは「繰り出し位牌とは|浄土真宗・文字入れ費用・誰が書くか完全解説」をご参照ください。

位牌の数え方の読み方

位牌は数える際に独特の助数詞を用います。普段見聞きしない単位なので、読み方に迷う方が多いポイントです。

  • 一基(いっき)・二基(にき)── 最も一般的な数え方
  • 一柱(ひとはしら)・二柱(ふたはしら)── 神道で用いる数え方(祖霊舎の御霊代)
  • 一座(いちざ)── 寺院で複数の位牌をまとめて指す場合
  • 一体(いったい)── 仏像と共通の数え方

仏教では「基」が最も一般的で、お位牌Maker®でも納品書・お問い合わせの際は「基」を使用しています。詳しくは「位牌の数え方|一基・一柱・一座の使い分け」もご参照ください。

関連する仏事用語の読み方

位牌作成に関連して、よく出てくる仏事用語の読み方をまとめます。

  • 魂入れ(たましいいれ/たましい入れ)・開眼供養(かいげんくよう) ── 新しい位牌に魂を入れる儀式
  • 魂抜き(たましいぬき/たましい抜き)・閉眼供養(へいげんくよう) ── 古い位牌から魂を抜く儀式
  • 御霊抜き(みたまぬき) ── 神道での同様の儀式
  • 性根抜き(しょうねぬき) ── 関西圏で使われる魂抜きの呼び方
  • お焚き上げ(おたきあげ) ── 位牌を浄火で焚き上げる儀式
  • 回向(えこう) ── 故人へ徳を回し向けること
  • 引導(いんどう) ── 故人を浄土へ導く儀式
  • 梵字(ぼんじ) ── 戒名の上に書かれるサンスクリット文字

お布施の相場や正しい作法については「位牌の魂入れお布施の相場と表書き」で詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 「居士」と「大居士」はどちらが上位ですか?

A. 大居士のほうが上位です。一般的に「信士・信女 → 居士・大姉 → 大居士・清大姉 → 院号付き」の順で位が上がります。位号は故人の生前の社会的貢献やお寺への寄与によって菩提寺さまが授けられます。

Q. 嬰女・嬰児はどう読みますか?

A. 嬰女は「えいにょ」、嬰児は「えいじ」と読みます。「嬰」は赤ん坊を意味する漢字で、3歳未満で亡くなられたお子さまの戒名に用いられます。お位牌Maker®では小さなお子さまのお位牌制作のご相談も多くいただいており、心を込めてお作りしております。

Q. 浄土真宗の「釋」はどう読みますか?

A. 「しゃく」と読みます。お釈迦様の弟子であることを表す字で、浄土真宗の法名の前に必ず付けられます。女性は「釋尼(しゃくに)」となります。「釋」は「釈」の旧字体で、浄土真宗では伝統的に旧字を用います。

Q. 「之霊位」はなんと読みますか?

A. 「のれいい」と読みます。位牌の表面の戒名の末尾に「○○之霊位」と書かれることが多く、「霊位」は故人の魂が宿る位という意味です。浄土真宗では「霊位」を用いず、「○○法名之位」「○○家先祖代々」のように記すのが慣例です。

Q. 形状名の「呂門」と「楼門」はどちらが正しいですか?

A. 両方の表記が存在し、「ろもん」または「ろうもん」と読みます。屋根が寺院の楼門のように二重構造をしているのが由来です。お位牌Maker®では「呂門」表記を用いており、塗位牌の上位グレードの中で人気の形状です。

Q. 位牌の形状はどれを選んでも問題ありませんか?

A. 宗派による厳密な制約はありませんが、仏壇のサイズ・既存の位牌との統一感・ご家族のお好みで選ばれるのが一般的です。お位牌Maker®では仏壇のサイズをお伝えいただければ、最適な形状とサイズを提案いたします。詳しくは位牌のサイズの選び方もご参照ください。

まとめ|位牌・戒名の読み方を正しく理解する

位牌の「読み方」には、位牌そのもの・形状名・戒名の漢字・仏事用語と4つの軸があります。本記事では、累計2万基以上の制作実績と仏壇修復業者としての一次情報をもとに、すべての軸の読み方を網羅的に解説しました。

もし戒名の漢字でどうしても読めない文字がある場合は、菩提寺さまに直接ご確認いただくのが最も確実です。また、位牌を新しくお作りになる場合は、戒名の旧字・異体字対応が可能な業者を選ぶことが重要です。お位牌Maker®では戒名の旧字・異体字に幅広く対応しており、累計2万基以上の制作実績の中で培われたノウハウで、正確な文字入れを保証しています。

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