三回忌(さんかいき)は、故人が亡くなってから満2年目の祥月命日(しょうつきめいにち)に営む年忌法要です。「満2年なのに、なぜ“三”回忌?」と戸惑う方が多いですが、これは亡くなった年を1回目として数えるためです。
この記事では、三回忌の数え方・日程の決め方・施主のやることリスト・喪主の挨拶例文・お布施や服装のマナーまでを解説します。とくに一周忌との違いと、年忌を重ねる節目としての仏壇まわりの整え方にも触れます。最初の法要の流れは「四十九日法要 完全ガイド」、前回の「一周忌」もあわせてご覧ください。
法事全体の種類・時期・数え方は「法事とは|法要との違いと年忌一覧」で総まとめしています。
三回忌とは──なぜ満2年なのに「三回忌」か
年忌法要の「回忌」は、亡くなった年(命日)を1回目と数えます。そのため一周忌(満1年)の次は「二回忌」ではなく、三回忌=満2年目になります。以降も「数えで」進むため、満年数とずれていきます。
年忌法要の時期一覧
| 法要 | 時期(命日から) |
|---|---|
| 一周忌 | 満1年 |
| 三回忌 | 満2年 |
| 七回忌 | 満6年 |
| 十三回忌 | 満12年 |
| 十七回忌 | 満16年 |
| 二十三回忌 | 満22年 |
| 二十七回忌 | 満26年 |
| 三十三回忌(弔い上げ) | 満32年 |
没年月日から年忌をまとめて自動計算
没年月日を入力すると、四十九日から三十三回忌までの年忌法要の日(祥月命日)が一覧で自動表示されます。法要の予定づくりにお使いください。
📅 年忌法要 自動計算ツール
没年月日を入力すると、四十九日から三十三回忌(弔い上げ)までの年忌法要の日(祥月命日)を自動で表示します。
※表示は「祥月命日」(命日と同じ月日)の日付です。実際の法要は当日または直前の土日に営むのが一般的で、日程は菩提寺とご相談ください。地域・宗派により数え方や行う年忌は異なります(特に浄土真宗は追善供養の意味合いが異なります)。
一周忌との違い──三回忌から変わること
三回忌は、初めての年忌だった一周忌とくらべて、少しずつ規模や装いが軽くなっていきます。
- 規模・人数……一周忌より招く範囲を狭め、家族・親族中心にすることが増えます。
- 服装……一周忌までは正喪服・準喪服が基本ですが、三回忌からは略喪服や「平服でお越しください」と案内するケースが増えます(ただし施主・親族は略喪服が基準)。
- 費用感……お布施も一周忌よりやや控えめになる傾向があります(後述)。
家族だけで行う三回忌
近年は家族・親族だけで小規模に営む三回忌も一般的です。規模にかかわらず、菩提寺への連絡と読経のお願いは事前に行いましょう。省略の可否は菩提寺に相談すると安心です。
三回忌の日程の決め方
- 原則は祥月命日(命日と同じ月日)当日。集まりにくい場合は命日より前の土日に行います。
- 後ろにずらさないのが基本です(繰り上げはOK・後ろ倒しはNG)。
- 六曜(仏滅・友引)は気にしなくてよいです。仏教の教えとは関係ありません。
三回忌の準備──施主のやることリスト(2〜3か月前から)
- 2〜3か月前……菩提寺へ連絡し日程を決める/会場(寺院・自宅・会館)の手配
- 1〜2か月前……参列者への案内(はがき・電話・メール。家族のみなら口頭でも可)/会食(お斎)の予約
- 1か月前〜前日……引き出物(粗供養)・お供えの手配/お布施・御車代・御膳料の準備
三回忌 当日の流れ
- 受付・会場準備(施主は早めに着き、僧侶を迎える)
- 開式の挨拶(施主)→ 読経・焼香 → 法話
- お墓参り(行う場合)
- 会食(お斎)・献杯 → 閉式の挨拶
喪主・施主の挨拶 例文集(三回忌)
挨拶は短く感謝を中心に。三回忌では「二年が経ちました」という時の流れに触れると自然です。「重ね重ね」「たびたび」などの忌み言葉は避け、メモを読み上げても構いません。
① 開式の挨拶
「本日はお忙しいなか、亡き〇〇の三回忌法要にお集まりいただき、誠にありがとうございます。早いもので、〇〇が旅立ってから、もうまる二年が経ちました。本日は〇〇寺のご住職に読経をお願いしております。それでは始めさせていただきます。」
② 閉式・会食前の挨拶
「おかげさまで、三回忌法要を滞りなく終えることができました。〇〇もさぞ喜んでいることと存じます。ささやかではございますが、お食事をご用意しております。故人を偲びながら、ごゆっくりお過ごしください。」
③ 献杯の挨拶
「それでは、故人を偲びまして献杯をさせていただきます。——献杯。」
お布施・香典・費用の目安
お布施(施主から僧侶へ)
三回忌のお布施は一般的な目安として1〜3万円程度とされ、一周忌(3〜5万円程度)よりやや控えめになる傾向があります。ただし地域・宗派・寺院・お付き合いによって大きく異なります。別に御車代・御膳料(各5,000〜1万円程度)を用意します。封筒の表書きは「御布施」が基本です。迷うときは菩提寺や葬儀社に率直にご相談ください。
香典(参列者側)
関係性により5,000円〜2万円程度が目安です。四十九日後のため表書きは「御仏前」「御供物料」を用います(「御霊前」は使いません)。会食がある場合は上乗せします。
服装のマナー──三回忌は平服でよい?
服装の詳しい考え方(喪服の格・平服・男女別・回忌別の早見表)は「法事・法要の服装マナー」で詳しく解説しています。
「三回忌から平服でよい」とよく言われますが、施主・親族は略喪服(黒のフォーマル)を基準にするのが無難です。参列者は、案内に「平服で」とあれば黒・濃紺・グレーなど地味な装い(略喪服)で構いません。子どもは制服があれば制服、なければ落ち着いた色の服装にします。
卒塔婆(そとば)は必要?──宗派の違い
多くの宗派では、法要にあわせて卒塔婆を立てて供養します。立てる場合は事前に菩提寺へ依頼し、卒塔婆料(目安3,000〜1万円程度)を用意します。浄土真宗では卒塔婆を原則用いません(追善供養の考え方が異なるため)。必要かどうかは菩提寺にご確認ください。
三回忌を機に、仏壇まわりを整える
年忌を重ねると、仏壇に位牌が増えてくることがあります。三回忌は、仏壇まわりを見直す自然な節目でもあります。
- 先祖の位牌が増えてきたら……複数の位牌を一つにまとめる「繰り出し位牌(回出位牌)」へ移行するよいタイミングです。
- ご先祖全体をまとめたいなら……個人名を入れず「〇〇家先祖代々之霊位」と記した位牌を依り代とする方法もあります(→先祖代々之霊位で始める先祖供養)。
- 切り替えには開眼供養(魂入れ)を……新しい位牌に替えるときは、法要にあわせて僧侶に開眼供養をお願いするのが一般的です。
- まだ本位牌が無い場合……今からでも用意できます。お位牌Maker®は最短当日発送に対応しています(→位牌とは|種類と選び方)。
※ 浄土真宗では位牌でなく過去帳・法名軸を用いるのが基本です(地域・寺院により異なります)。詳しくは「浄土真宗の位牌|法名軸・過去帳の使い方」をご覧ください。
三回忌以降の年忌──七回忌から弔い上げまで
三回忌の次は七回忌(満6年)、以降は十三回忌・十七回忌…と続き、三十三回忌(満32年)を「弔い上げ(とむらいあげ)」として年忌を区切る家が多いです。年忌を重ねるごとに、参列者を家族中心に縮小していくのが一般的です。
よくある質問
Q. 三回忌はいつ行うのが正しいですか?
亡くなった年を1年目と数えるため、満2年目の祥月命日に行うのが一般的です。日程をずらす場合は命日より前に。後ろ倒しは避けます。
Q. 三回忌のお布施はいくら包めばよいですか?
一般的な目安は1〜3万円程度とされ、一周忌よりやや少なくなる傾向ですが、地域・宗派・寺院により大きく異なります。別に御車代・御膳料(各5,000〜1万円程度)を用意します。迷うときは菩提寺にご確認ください。
Q. 三回忌の服装は喪服でなくてもよいですか?
施主・親族は略喪服が基準です。参列者は「平服で」と案内があれば、黒・紺・グレーなど地味な装いで構いません。三回忌から徐々に平服化しますが、迷ったら略喪服が無難です。
Q. 家族だけで三回忌を行ってもよいですか?
問題ありません。近年は家族のみで行うケースも一般的です。ただし菩提寺への連絡と読経のお願いは事前に行ってください。
Q. 浄土真宗の三回忌は他の宗派と何が違いますか?
浄土真宗は亡くなった方がただちに往生するという教えのため、追善供養の意味合いが異なります。卒塔婆も原則用いません。位牌でなく過去帳・法名軸を中心とします。具体的な作法は菩提寺にご確認ください。
まとめ
- 三回忌は満2年目の祥月命日(亡くなった年を1回目と数える)。次は七回忌(満6年)です。
- 一周忌より規模・服装が軽くなる傾向。家族のみでも可。日程は繰り上げOK・後ろNG。
- 年忌を重ねる節目に、繰り出し位牌や先祖代々之霊位で仏壇まわりを整えるのも一案です。
本位牌の種類・選び方は「位牌とは|種類と選び方」、まとめ方は「繰り出し位牌とは」をご覧ください。
